有給チャンスクイズの全員はずれに支店長が喜ぶ?労働者の権利は?

自販機大手のジャパンビバレッジで、支店長が「有給チャンス」というメールを従業員に送り、正解しないと有給が取得できないというクイズを出した問題。

その親会社であるサントリー食品に2016年には通報メールが届いていたことがわかり、更に大騒ぎとなっています。

その支店長は全員不正解だったことを喜んでいたようですが、そんな会社がこの世にあっていいのでしょうか?

今回はこの「有給チャンス」クイズについて、思うところを書いてみたいと思います。

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有給は普通に取得できないもの?

私は以前にも会社での休暇取得について書いてきましたが、会社から与えられている有給休暇を自由に取得できない状況というのに問題があるのだと思っています。

そもそも有給休暇とは、何でしょうか?
そしてどうしてその有給を自由に取ることができないのでしょうか?

有給休暇は労働者の権利

有給休暇とは、正確には年次有給休暇といい、一定の要件を満たした全ての労働者に与えなければいけないものとなっています。

これは正社員でもパートでもその雇用形態に関わりなく、与えられるはずの当然の権利です。

働く日数や時間などによって、取得できる日数に差はありますが、私が働いている会社もパートさんはみんな有給休暇を取っています。

もちろん私にも有給は与えられてはいます。

ただ、この自分に与えられた有給をきちんと取得することができるか、というのが問題で、今回のジャパンビバレッジについても、有給は与えられているけど取ることができないものになっています。

それは一体どうしてなのでしょうか?

有給が取れない会社の実情


大抵の会社で起こっている状況を、以下にまとめてみました。

  • 深刻な人手不足
  • 会社にとって人件費が1番大きいコスト
  • まじめな国民性

これらについては、いろいろな会社を転々とした私の経験からのものなので、一般的な意見とずれている部分があるかもしれません。

私は専門家でも何でもありませんので、参考程度に読んでいただければと思います。

深刻な人手不足

まず、「深刻な人手不足」についてですが、私の会社ではSE(システムエンジニア)が全然足りていないようです。

とうとう会社にSE(とははっきり言ってはいませんがみんなわかってます)を紹介(要は違う会社からの引き抜きがメインです)すれば、報奨金が出るようになりました。

会社が欲しい人材は「社員」です。

この会社の欲しい「社員」というのがSEです。プログラマーでもいいかもしれません。

私のようにシステムエンジニアでもプログラマーでもない人間は、社員として最初からは雇ってもらえません。

私も契約社員から、3年かけてやっと社員になりました。

運用保守的な仕事は基本的に社員ではなく、派遣さんなどにさせるというのが会社の方針のようです。

案件があってもなくても運用保守は毎日忙しいのに、そこの評価が低いため積極的に雇おうとはしない。

確かに今はパソコンができる人は取り合いになっているようですが、SEほどではありません。

それで人が足りなくて困ってる、と会社は言っているのです。

今いる人に無理やり仕事を詰め込んでいるので、誰にも余裕などない状況で、とても有給を取っている場合ではありません。

まだ若い人をSEに育てるとか(これはやっているかもしれませんが)、SEの仕事も部分的にSE以外の人に振るとか、やりようはあると思うのですけど・・・

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会社にとって人件費が1番大きいコスト

人手不足にも関連しますが、人件費は会社の費用のほとんどを占めています。

会社にとって人財は欲しいけど、ただの人材は増やしたくないというのが本音ではないでしょうか。

人を1人雇うより、残業で賄った方が会社としてはずっと得なのです。
1人雇うと社会保険などの費用が余分にかかってしまうからです。

そして今回のジャパンビバレッジの支店長のように、なんとか経費を抑えて仕事を回すには、有給も取らせず働かせる方向になっていくのです。

有給とは働く人の健康面を考慮して与えなければいけない休暇のはずです。

「有給チャンス」って、全く意味がわかりません。

そうまでしないと有給を取ることを許されないって、どれほど劣悪な環境なのでしょうか?

サントリー食品は、とんでもない会社を傘下にしてしまったと、今頃死ぬほど後悔しているでしょう。

発覚した時に注意程度にした、自分たちの対応も悪かったんですけどね・・・

まじめな国民性

有給がなかなか取れないことに、国民性があると思っています。

「ここで休んでしまったら顧客に迷惑をかけてしまう」

「周りの人が休まず働いているのに、自分だけ休むわけにはいかない」

など、責任感があってまじめで協調性があって、それは素晴らしいことなのですが、それによって実は自分を苦しめているのです。

そんな日本人が私は大好きですが、自分の身を守るために、果たしてそれが正しいことなのかと言うと、それはちょっと間違っていると思います。

そうじゃない人も中には結構いたりしますが、本来それでいいはずなのに、周りが違うので避難の的になっていたりもします。

会社はそういう人間性を、本当に上手に利用していると思います。

親戚が中国で働いていた頃、ライン作業であと部品1つでその製品ができあがるというのに、終業の鐘がなった瞬間にその途中の物を置いて帰ってしまう、という話を聞きました。

それはその職場の環境だったり、たまたまその人がそういう人だったのかもしれませんが、それが許されているということなのだと思います。

働きすぎで死んでしまうことはあっても、仕事に穴があいたからといって、人の命を預かる仕事でない限りは、誰も死ぬことはありません。

せいぜい会社の信用が落ちるくらいです。

最後に

今回はジャパンビバレッジの支店長が送った「有給チャンス」について、私の思うことを書いてみました。

こんな笑い話のようなこと、現実にあることが信じられませんが、もっとひどい会社は山のようにあると思っています。

もし私が勤めていたら、この件がきっかけで転職を考えたに違いありません。

でも、家族を養わなくてはいけない人は、そう簡単に決断できることではないし、会社を変えよう!!と頑張れる人もそう多くはいないと思います。

普通は誰しも思うところはあっても、現状維持になってしまうのです。

どうするか決めるのは結局自分自身であって、誰も自分の生活や健康に責任を取ってはくれません。

会社はそれをわかっていて、社員が逃げないギリギリのラインまで使い倒していくのでしょう。

心から社員を大切にしてくれる会社、そんな会社が1つでも多く日本に存在することを願います。

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