乳がん病理検査の結果で告げられた再手術

嫌な予感があった病理検査

2018年5月25日。病理検査の結果を聞くために午後病院へ行きました。

思い返せば、嫌な予感は少し前からあったかもしれません。

本来であれば結果を聞きに行くのは5月15日でした。

仕事に復帰した7日、仕事の業務の関係で席を部屋の端の方に移動し、その周りをパーテーションで囲っていました。

部屋の裏の出入口傍の席になったことが不運でした。

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組み立て前のパーテーション1枚をドアの前に立て掛けていたせいで、外から入ってくる人がドアを開けた時、その勢いに押されてパーテーションが倒れてきました。

パソコン操作をしていた私は身構える間もなく、パーテーションが頭に直撃して手術した箇所を痛めてしまいました。

傷に当たったわけではありませんでしたが、振動のせいか日に日に痛みは強くなりました。

見た目には出血もなく腫れてもいなかったのですが、痛みが我慢できなくなってしまったので、11日に病院へ行って診てもらいました。

経過も良く若干赤みはあるものの、乳腺炎かもしれないが問題ないと言われ、変に捻ったせいだと思うから痛み止めを飲むように言われました。

結果が出ていれば説明したかったけど、まだ出ていないこと。

同じ時期に手術をした人は結果が出ているからもうそろそろ出るはずだけど、もし15日の診察の前日までに結果が出ていなければ連絡をくれるとのことでした。

14日になっても検査結果は出ず、予約日を25日に変更しました。

私のしこりは手術時には小さくなってしまっていて、他にも取る予定だったしこりも実際にはしこりとしての形が確認できないものもあり、確認できるものだけを切除しています。

不思議なことが起こっているから、検査の方も診断がつかないのかもしれない、と先生は言っていました。

ちょっと引っ掛かったものの、まあそういうこともあるか、とこの時はあまり気にしていませんでした。

そして25日。2時間半近く待って診察室へ入りました。

癌を告知された時も長い時間待たされました。

でも今回は、優先順位の高い人を診ているせいだと思っていました。

右胸全体に点在している癌 全摘手術しなければいけない事実

切除部分はスライスして病理検査することは聞いていました。

その画像を見ながら、私は説明を聞きました。

断面の画像のあちこちに点々と癌があることを、先生は図に描いて説明してくれ、他の先生方とも話した結果、他の部分にも癌が点在しているのは間違いないと思われること、全摘出した方がいいという結論になったことを私に伝えました。

手術説明の際、母と私が全摘出すればいいのではないかと言っていたことを受け、結果的にはそうした方が良かったが、それまでの状況からはとても全摘出をする結論は出せなかったと言われました。

点在している全ての癌を見ても1つもアクティブな癌はなく非浸潤性で大人しい癌のため、右胸全体にあるであろう癌も同じように非浸潤性だと思われる、そして今回も自分の都合で手術する時期を決めていいとのことでした。

これは乳管以外にも点在しているのかという私の問いに、全て乳管の中に発生しているものだと思われると言われ、乳管というのはそれほどまでに胸の中に張り巡らされているものだということを改めて認識しました。

左胸も同じ状態なのではないか、と先生に聞くと、そうかもしれないが、こういう点在しているものは、マンモグラフィや超音波、CT等の現在の検査では見つけることはできず、場合によっては一生わからないこともあるとのことでした。

今回発見されたのは、突然大きくなって手術をする頃にはかなり小さくなったしこりのために、手術をして病理検査をしたからでした。

当然今の検査で異常が発見されないのであれば、切って病理検査をするようなことはありえないため、左胸についてはしこりが発見されるまでは手付かずになるのでしょう。

今まで早い段階で癌が見つかってラッキーだと思い続けていた私でも、さすがに今回はそれが本当にラッキーだったのかわからなくなりました。

非浸潤性乳管がん(DCIS)はHigh grade DCIS(すぐにでも転移しそうなもの)とLow grade DCIS(大人しくすぐには転移しそうに見られないもの)があり、2015年の米国腫瘍学会ではLow grade DCISについて切除しなくてもいいのではないかという発表があったそうです。

先生が言う大人しい癌というのはLow grade DCISのことなら、無理に全摘出しなくてもいいのではないか、少し待っていればその学会での発表の通り、手術しない方向になるのではないか?

でも先生はそういうことあるかもしれないと言うにとどまり、経過を見ながら手術する時期を決めようと言いました。

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ちょうどこの前日に、乳がんを発見できるIoTブラジャーがわずか19歳の青年によって開発された記事を読んだばかりでしたので、先生にその話をしてそれで様子を見ていればどうか聞いてみました。

先生もご存知でしたが、そのブラジャーではこの癌は見つけるのは無理だろうということ、私の場合は乳腺症もあるから胸が熱を持っていてすぐに引っ掛かってしまうだろうと言われました。

最後にこういう癌には放射線治療はあまり効果がないため行わないこと、今度はセンチネルリンパ節生検は行わないことの説明を受け、結果説明は終わりました。

DCISの30%は10年以内に浸潤性癌に移行するということも調べました。きっとそれはLow grade DCISではなく、DCIS全体での割合だと思うので、私の癌はその中に入らないのではないかと思えました。

私が今更になって手術を迷っているのは、手術が怖いとか癌が点在している事実がショックだったから(ショックが全くなかったわけではありませんが)ではなく、会社にどう説明すればいいのか、今の仕事の状況で一体いつ休めるのかわからないということでした。

先生にもいつなら良いか聞かれた時来年度、と言ってしまうほど、今は新規事業を開始したばかりで、仕事を整理してまとめて後任を育てるまで、私が抜けるわけにはいかないのです。

自分の命より仕事?と言われそうですが、あくまでもこの癌だからです。非浸潤性乳管がん、ステージ0で大人しい転移が考えにくい癌だから、かえって踏ん切りがつかないのです。

もし今すぐ手術しなければ危ないと言われれば、そうできます。

その時は仕事を辞める決断もできるでしょう。

でも全摘すれば根治することがわかっていてその後も働くことを考えれば、どれだけ会社に迷惑を掛けないで入院するかを考えなければいけないのです。

それに再建手術をすれば2回の手術が必要になり、入院期間は最低でも2週間、痛み止めも長く使用しなければいけないから仕事に復帰できるのも今回のように短期間では無理です。

再建をするか、しないか・・・ここも考えなくてはいけないところでした。

病理検査の結果は全て出ていたわけではなく、染色について結果が出ていないため、1ヵ月後に病院へ行くことになりました。

家族に結果を説明すると、みんな私よりショックを受けてしまいました。

私は努めて明るく振舞ったものの、悩んでいる姿は隠しようがありませんでした。

月曜日、会社に行くことが憂鬱で仕方ありません。

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