この記事には広告を含む場合があります。
記事内で紹介する商品を購入することで、当サイトに売上の一部が還元されることがあります。
前回は中学2年で不登校になってしまった娘の高校受験で志望の高校は受験できなかったものの、専願で受けた私立高校に無事合格したところまで書きました。
本当に喜んで入学を心待ちにしていた娘を見て、できる限り応援していこうと心に決めていました。
スポンサーリンク
でも・・・きっと気合いが入りすぎてしまったのでしょう。娘の頑張りは1ヵ月しか持ちませんでした。
大学進学クラスに入ったことで頑張らなくてはいけないと、希望者のみ受講すればよい朝講座を受けるために、月・火・木は朝8時までに学校へ行きました。
今まできちんと学校に行っていなくて体力も相当落ちている上に、まだ体調が万全ではないのに、週3日ある7時間授業もしっかり受け、家に帰ってからも勉強を頑張っていました。
部活はやっぱりトランペットが吹きたいと吹奏楽に入りました。中学校で吹くことができなかったトランペットが吹けるようになり、なおさら張り切っていました。
4月の終わり。娘はとうとう頭が痛くて休みました。今までも痛かったけれど、もう無理だと。
とりあえずゴールデンウィークがあるから、そこでしっかり休んでまた頑張ればいい、そう話していたのですが、休み明けもあまり調子が良くならず、日を追って休みがちになっていきました。
担任の先生とも話して、まず朝講座をやめました。先生がクラスで頼みごとをすると率先してやってくれてありがたいが、そういうことも無理しなくていいと言ってくれ、娘が頑張っていることを見ていてくれたのを感じました。
この頃、保健室の先生から紹介してもらい、自宅から30分くらいの所にある、心療内科もやっている内科へ通院を始めました。
診断は「自律神経失調症」の中の1つ、というような言い方で、とにかく冷え性が酷すぎること、そしてやっぱり学校へ行きたくない気持ちがあるのではないか、と言われました。
教室に入れなかったことがあった、と担任の先生からも聞いていましたが、本人は学校に行きたくないとは思っていない、精神的なことが原因じゃない、と薬を飲まずに治療することを選択しました。
半身浴や、寝る時に専用の靴下を4枚重ねで履いて寝て、起きたら教わった体操をする。毎日ではありませんでしたが、できる限りやろうと心掛けていたようです。
また、時々はその病院に併設している治療院へリンパマッサージに通ったりして、なんとか治そうと頑張っていました。
7月には文化祭もあり、なんとか気持ちを持ち直して7月はほぼ毎日学校に通えました。クラスと部活それぞれの文化祭用ポスターを描くことを引き受けて、また無理しているなとは思っていましたが、部活での発表などが張り合いになって、文化祭までは気持ちで乗り越えた感じでした。
でも、そこまでが限界でした。
スポンサーリンク
夏休みに入ったこともあり、日中に寝ていることが多くなり、朝どんなに起こしても起きられなくなりました。まるで張りつめていた糸が切れたようでした。
その少し前になりますが、中学生になった私の甥っ子で娘のいとこが、朝起きると頭痛が酷くて学校へ行かれなくなっていました。娘も行った頭痛の専門医へかかり、甥っ子もまた「起立性調節障害」と診断されました。
甥っ子の頭痛はどんどん酷くなっていき、その専門医でも手に負えなくなってしまい、紹介状を出された総合病院の小児科にかかるようになりました。
そこで診断されたのは、病名は不明ですが(甥っ子も甥っ子の母親(私の実の妹)も病名を忘れてしまったそうです)、「起立性調節障害」とは違う自律神経の病気で、「起立性調節障害」の治療をしてしまうとむしろ悪化してしまう病気とのことでした。1日中神経が興奮している状態で、寝ている時に全く休めていない状態とのことでした。
妹は、娘も一度診てもらった方がいいと勧めてくれ、私は早速予約を取って娘を連れて行きました。
24時間胸に携帯型の心電計を貼り付けて心電図を取り、その1週間後に検査結果を聞きに行きました。
「睡眠覚醒リズム障害」の中の「睡眠相後退症候群」という診断でした。
睡眠相後退症候群(すいみんそうこうたいしょうこうぐん、Delayed sleep-phase syndrome; DSPS)、または睡眠相後退障害 (delayed sleep-phase disorder) は、慢性的な睡眠のタイミングに関する障害(概日リズム睡眠障害)のひとつである。DSPSの患者は、とても遅い時間に眠りにつく傾向があり、朝起きることが困難である。
DSPS患者は、何時に床に就いても早朝まで眠ることができないが、毎日ほぼ同じ時間に眠ることができると報告されている。DSPSに加えて、睡眠時無呼吸症候群のような睡眠障害を持っていない限り、患者はよく眠ることができ、通常と同様の睡眠時間を必要とする。それゆえ、患者は数時間の睡眠しか取れないまま、学校や仕事に出かけるため起床しなければならないことに困難を感じる。しかし、彼らは自由な時間(例えば、午前4時から正午まで)に眠ることが許されるのであれば、よく眠り、自然に目覚め、再び彼らにとっての“夜”が来るまで眠たいと感じない。
-引用-
「睡眠相後退症候群」『フリー百科事典 ウィキペディア日本語版』より。
最終更新 2017年11月1日 (水) 01:32 UTC
URL: http://ja.wikipedia.org/
この症状も、甥っ子同様、「起立性調節障害」の治療をすることで悪化するそうです。
私はショックを隠せませんでした。
初期の診断が間違っていたことで、ずっと娘が苦しむことになったのかもしれない。もしあの時この病院に来ることができていたら、普通の高校生活を送れたかもしれないと思うと、悔しくて悲しくて、いたたまれない気持ちになりました。
でも娘は違いました。むしろ今まで何をしても治らなかった原因がわかり、すっきりしたようでした。