慈恩寺(山形)の十二神将は必見!特別拝観の洗練された仏像に感動!

皆さんは山形県寒河江市にある慈恩寺というお寺をご存じでしょうか?

このお寺には実は十二神将像をはじめとするたくさんの優れた表現の仏像が収蔵されているんです!

また毎年秋には特別拝観が行われ、タイミングがよければ数十年に一度の秘仏をお目にかかれることも…?

ここではそんな慈恩寺の仏像についてご紹介します。

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通年で見られる山形県寒河江市・本山慈恩寺の十二神将は必見!

慈恩寺には国指定重要文化財の十二神将像が12体すべてそろっていて、それらは通年で拝観することができます。

12体のうち4体は江戸時代に作られたものですが、残り八体はすべて鎌倉時代から受け継がれているという貴重なもの。

この十二神将が安置されているのは、本堂とは別に作られた薬師堂。

この小さなお堂の中に、まるで薬師三尊像を守護するかのように背後に配置されています。

長年の風雪に耐え、今でもその美しく状態の良いさまで薬師如来様を守護し続けています。

鎌倉時代の特徴である写実的な仏像群は、まるで今にも動き出すかのように迫力があり、時代を超えて令和を生きる私たちを圧倒します。

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山形県寒河江市・本山慈恩寺の特別拝観で見られる貴重な仏像に感動!

慈恩寺には十二へ神将像以外にもたくさんの重要文化財レベルの仏像が収められています。

主に平安末期から鎌倉中期にかけて作られたこの仏像群は、なんと世界遺産の平泉中尊寺に匹敵するほどの価値があるといわれています。

それらの多くは秘仏であり、数年に一度、あるいは数十年に一度しかお目にかかれないものも少なくありません。

しかし近年慈恩寺は、境内の彼岸花が咲き乱れる毎年秋頃に特別拝観を行っています。

私が拝んだものの中で、一番心打たれた2つの仏像をご紹介しましょう。

木造菩薩座像

平安後期に作られた高さ21センチほどの手のひらサイズの尊像です。

両腕が欠けているのですが、同じように腕をなくしたミロのヴィーナスのように、欠けていることが逆に像の美しさを高めています。

この像の一番の特徴は、やや腰を浮かした「大和座り」というポーズをしているということで、これは仏像表現としては非常に珍しいそう。

浄土に向かう者たちのためにすぐに立ち上がり、「迎えに来ましたよ」と身を乗り出して語りかけているさまをあらわしたのだとか。

小さな人間を生きたまま時間をとめて、平安時代から今の令和時代までやってきたかのような、そんな生命のエネルギーを感じさせる傑作です。

阿弥陀如来立像 歯吹きの弥陀

こちらもまた高い写実性を持つ阿弥陀如来像。

鎌倉時代に作られたもので、山形県指定文化財になっています。

美大で彫刻を勉強した私からみても、この仏像を彫った仏師は今でいうデッサン力が相当あったのだと思います。

袈裟の布の表現と、それを身にまとう御身体の表現とのバランスがよく、静かな像でありながら力強さも感じられます。

この二つ以外にもまだまだ素晴らしい像はたくさんあるのですが、なにせ大半の像は秘仏ですので、私がまだ見れていない像がたくさんあります。

全ての秘仏が毎年見れるわけではありませんので、数年に一度の御開帳の際はぜひ足を運びたいものです。

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山形県寒河江市・本山慈恩寺の歴史

ここまで慈恩寺の貴重な仏像群についてご紹介してきましたが、そもそも慈恩寺とはどのようなお寺なのでしょうか?

慈恩寺は慈恩宗の本山であり、開山1300年の歴史を持つ由緒あるお寺です。

高僧の行基が724年にこの地を訪れ、その優れた景色を見て聖武天皇に奉上、天皇の勅命によりインドの婆羅門僧正が開山したのが始まりといわれています。

平安初期には法相宗の寺院でしたが、その後天台宗などの複数の宗派が入りまじり、出羽国における仏教の情報集積地として、今でいう大学のような役割を担っていました。

江戸時代には東北随一の大きさを持つ山寺院でしたが、明治時代に新政府によって土地を没収され現在の広さになりました。

現在は数々の重要文化財を後世に受け継ぎながら、古代文化の聖地として再生の道を歩んでいます。

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山形県寒河江市・本山慈恩寺の十二神将・特別拝観の仏像についてのまとめ

みちのくの山形に、こんなにも多くの至宝が保管されているなんて思いつかなかった方も多いのではないでしょうか。

慈恩寺は平安後期には摂関家の荘寺的性格の寺院であったので、中央の京文化が直接入ってきました。

ですので収められている仏像群はすべて京の都の仏師たちの手によるものだそうです。

どうりで中央に負けない洗練された仏像たちであるわけですね。

このようなハイレベルの仏像を一気に拝観できる場所は地方ではなかなかありません。

慈恩寺は秋以外にも特別拝観を行うことがありますし、通年で見られる仏像や宝物たちも一見といわず何度でも拝みに行きたくなる、そんな魅力を持っています。

次の長いお休みにはぜひ山形に遊びに行ってみてください。

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