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病気と折り合いをつけて生きる
中学に入ってから酷い頭痛に苦しみ、病院をいくつも渡り歩いて最後に睡眠相後退症候群と診断された娘ですが、結局処方された漢方薬もあまり効果が出なかったため自分から飲むことをやめてしまいました。
月に1度の診察の度、処方される漢方薬が変わっていき、それでも頑張って飲もうとしていましたが、最後に処方された漢方薬で具合いが悪くなってしまい、もうほとほと嫌になってしまったようです。
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でもそれは治すことを諦めたからではありません。
学校を通信制高校へ転学したことで、毎日学校へ行かなければいけないというプレッシャーから解放された上、家族みんなの思いが伝わり娘の気持ちが明るく前向きになったから、体調が良い時や良い日が少しずつ増えていき、もう薬がなくても大丈夫じゃないかという娘なりの判断もあったようです。
今までは体調が少しでも悪くなると、(周りで見ている感じでは)もう世界の終わりだ、生きていても何もいいことがない、といった状態でしたが、このところは体調の合間を見て少しでも何かしようとしています。
不登校で高校を転校してよかったことで、その変化の始まりを書きましたが、今回は最近自分の体調とうまく付き合い始めた娘の様子を書きたいと思います。
できる時はできるところまで頑張り、無理な時はひたすら寝て過ごす
まだなかなか普通に朝起きることができない状態ではありますが、自分で明日は朝からこれをやろう、と決めたことがあって体調が良い時は、8時過ぎくらいには起きてくるようになりました。
先週は部屋の模様替えをしようと心に決めていたようで、起きてくると朝ご飯を食べ、仕事に出掛ける私に「今日は帰ってきたら部屋がすっごくきれいになってるからね!!」と機嫌よく送り出してくれました。
帰ってくると・・・部屋は大惨事で、まとめたゴミやらとりあえず置いた物などで足の踏み場もない状況でした。
「もう少しできれいになるから」と言いましたが、無理だろうなと思った通り、最後は私と母でゴミを片付け絨毯をコロコロ(筒状になっていて転がすとゴミが取れる粘着テープ)できれいにして、片付けきれない物を部屋の隅にまとめて寝られるようにしました。
翌日もそのテンションは続いていて、帰って来た時にはすっかりきれいに片付き、本棚に自分の作ったものを飾るスペースまで作られていました。
達成感があったのか、その次の日は早くは起きて来なかったものの、レジンを使って何かを作っていました。
聞いてみると一番上のいとこ(男の子です)とお揃いのアクセサリーを作っているとのこと。
男の子にアクセサリー?と言うと、彼の分はキーホルダーにすると言っていました。
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3日連続で頑張った疲れが出たのと生理が重なって、その翌日は1日中寝ていました。
今日は具合いが悪くて、とご飯だと起こしに行った時に言っていましたが、その顔は暗くはありませんでした。
具合いが悪い時は以前であればこの世の終わりのような顔をしていて、なんでこんなに具合い悪くならなきゃいけないの!?と言っていたのに、今は今日は具合いが悪いから休む日、といった感じです。
その様子にこちらもどこか安心して、せめて3食はちゃんと食べるようにしなさいよ、というくらいで、ある程度は娘の判断に任せるようになってきました。
高校のレポートの進み具合が心配ではありますが、先日もレポートを出しに郵便局に行くと言って、自分でしっかり(?)やっているようです。
間に合わなくて前日にほとんど寝ないでやっていたようですが・・・それも人生の勉強になるでしょう。
こんなやり方もあるんだな、と娘を見ていて思いました。
自分の身の上に起きた災難を嘆いてばかりいた時期を超え、体調を見ながらできることを少しずつ増やしていき、ダメな時は無理しないで休むことを選択する。
これから進学したり就職することを考えると心配にはなりますが、それは時期が来たらその時考えればいい、と思える余裕が私の中にも生まれました。
夢へ向かって踏み出す1歩がまた1つ自分を強くする
土曜日に甥っ子の剣道の大会があると聞き、娘は急いでお揃いのキーホルダーを作ることにしました。
何かを作る時の集中力はすさまじく、部屋に籠ってどんなに呼んでもなかなか出てきません。
出来上がったキーホルダーをちょうど家に来ていた甥っ子の母(私の妹)に託すと、今度は自分のネックレスの仕上げに入りました。
実はキーホルダーを作る前に、娘はなかなか寝れないからとアイマスクを作っていました。
100円ショップで甥っ子とお揃いのアクセサリーを作るための材料を買った際、イルカの柄の布と柔らかい素材のタオルと綿を一緒に買っていたのですが、紐を買うのを忘れたと言いながらいつの間にか完成させていました。
見て見てーと持って来たアイマスクは、モフモフで気持ち良く、想像していたよりしっかりした出来栄えでした。
早速着けて寝ていましたが、思った通り朝には外れて枕の横に落ちていました。
今日(と言っても日付が変わってしまいましたが)一緒に買い物に出かけた車の中で、そろそろ進学のことちゃんと考えなくちゃ、とか、来年になったら車の免許を取るから私が運転してあげるね、とか、将来のことは私の方から聞くことが多かったのに、娘の方から話してきました。
将来のことを考えられるくらい、体調も気持ちも良くなってきているのを感じました。
その娘の直近の目標はアルバイトをすること。
まだ今の状態では無理ですが、もう少しでアルバイトができそうだと嬉しそうに娘は言います。
欲しい物があるのと、たくさん作りたいものがあるから材料を買いたいのだそうです。
アクセサリーデザイナーになりたいという娘。
1つ、また1つ作品を作ることで、夢へ近づきながら病気と闘っています。